まあちゅ

みたものをみたままに

厄年

私は今年で24才になりまして、本厄の一年を過ごしております。
年始めの頃は、本厄と知らされても、それがどうしたんだくらいに思っていたんですが、いざ、今年も師走を迎える頃になると、色んな事件が起こるのであります。
これが、本厄の所以なのか、何の因果か次々と。
まずひとつ目の受難が、夏の終わり頃に。
大阪に帰省した後、東京に帰る日になって、荷物を整え、シャワーを浴びて、歯磨きをしていた時に起こりました。
歯を磨いた後、口をゆすぎ洗面台に少し屈んだ瞬間に、腰の骨がぐきりとずれたような感覚がありまして、次の瞬間には、私は地面に転げてしまいました。夏の疲れがここにどっと来たのか、人生初のぎっくり腰です。

ふたつ目の受難。愛用しているMacのHDDがある日突然起動しなくなりました。検査してみるとsmartエラー。どうしようもありません。それまで、なあなあでバックアップも取らずのらりくらり二年半を過ごしていました。それ故、溜め込んできた写真や音楽、資料などは一瞬にして消え去ってしまいました。これは大きな痛手で約三週間は作業もままならず、また心の喪失感もなかなかなものがありました。

三つ目の受難。ある日の朝、私はバイト先のコンビニに向かっておりました。その日は予定時間よりも早めに出て、店先の横断歩道の信号待ちで、店に着いたらコーヒーでも飲んで一休みしようなどと考えていた次第でした。信号が青に変わり、横断歩道を渡っていると、ワゴン車が私目掛けて猛スピードで発進してきました。私はこのまままともに突撃されては大怪我になると咄嗟に判断し、乗っていた自転車を素早く進めました。ワゴン車はスピードを緩めることなく、間一髪で私の身体を避けて、自転車の後輪にぶつかり、その先で一時停止しました。いきなりの事故に呆気に取られましたが、次の瞬間には運転手に降りてこいと大声を出していました。しかし、運転手はこちらに会釈をして急発進をして逃げて行きました。私の怒りは瞬時にピークに達し、車を追いかけようと自転車を漕ぎだしましたが、車に衝突された衝撃で後輪は歪み発進することができませんでした。自転車に気をとられている内に車は遠くまで逃げておりナンバープレートを確認する余裕もありませんでした。結局、警察に通報しても埒があかず、故障した後輪は自腹で修理しました。

四つ目の受難。久々に風邪を引いてしまいました。それは季節の変わり目にありがちな長引く風邪で、二週間くらいは発熱、頭痛、鼻つまり、喉の痛みなどに苦しみました。

これらが本厄の所以なのか、私にはわかりません。ここで大事なのは、その因果ではなく、そこから得られる教訓です。受難はいつ訪れるかわかりません。ぎっくり腰や、HDDの故障、事故、風邪など、突如訪れては私たちを苦しめるものです。

ぎっくり腰から得られる教訓は、身体へのいたわりです。夏場疲れた身体を労って、無理な運動や姿勢はしないということ。常日頃から姿勢を正して、身体のメンテナンスを怠らないこと。24歳はそういう意味で節目なのです。若さだけで乗りきれるような歳ではなくなった。これからは知恵を絞って暮らしなさいという意味の本厄なのだと思います。

HDDの故障から得られる教訓は、事前の備えです。事前にバックアップをこまめに取っていれば、データを失いこんなに慌てることもなく、被害も最小限に抑えることができたでしょう。これは様々なことにも同じことです。備えあれば憂いなし。まさにこの通りだと私は思いました。

自動車と接触事故から得られる教訓は、細心の注意をすることです。信号が青に変わって安心して渡っていては注意が足りないのです。私の場合のように突然、よそ見運転の右折車が突進してくることもあるのです。日頃から細心の注意を払って、まあ大丈夫だろなどといった甘えは捨て去らなければなりません。災難は思わぬ所からやってきます。

風邪から得られる教訓は、体調管理の大切さです。私は長年大した風邪や怪我もなく過ごしてまいりましたから、この辺の注意が疎かになっていました。年を取ると免疫力も低下してきます。つまらない風邪で仕事や作業を休んでいてはもったいないです。此度の風邪で、体調管理の大切さを身にしみて思い知らされました。

本厄は嫌だなあと漠然と思っていても仕方がありません。本厄年を如何にとらえるかが大切なのだと思います。24才をある種の大人への節目と考えて、今一度、若さの慢心を捨て、知恵を絞って賢明に生きていく覚悟を決める年にするのが良いのではないでしょうか。
残りの少なくなった今年を健やかに暮らせるよう、これまでの教訓を活かし日々を過ごそうと、そう思いました。


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